びしょ濡れ日記。

 自転車で教習所に向かう途中、半分ほど進んだところでゲリラ豪雨に降られた。
 「出来るだけ濡れないように」などという考えが一瞬で霧散するほどの土砂降りであり、降り始めて10秒経った辺りからはもう完全に諦めて半笑いでハンドルを握っていた。何せ、自転車で走っているのに視界が遮られる程である。ポケットの携帯電話が水没しないか、カバンに入れている手帳や教本が水濡れでダメにならないか、そればかりが心配だった。
 そのまま教習を受けるわけにもいかず、途中で薬局に入り、私の服から滴る水で床が濡れるのを申し訳なく思いながらタオルを購入した。結局、その後教習所に着いて配車を受ける際に、私のあまりの惨状を見かねた受付の方も洗面所から持って来て下さったりしたのだが。
 悲惨だったのはそれからだ。服が上下まんべんなくびしょ濡れなので、冷風が体に当たるたびに体温を奪われるのである。今すぐその冷房を止めるんだ!!と言い出す訳にもいかず、ずっと部屋や車内の隅で震えていた。
 真夏の8月に凍死しそうになる、という貴重な経験であった。
(2011/08/09 17:38)