2011年07月26日のアニメ
- シムーン 第09話 「審問」
「シヴュラ・ネヴィリル、貴方がそう望む限り、それでも貴方はシムーン・シヴュラなのです」
「12人のシヴュラが、お互いにパルとなり空にリ・マージョンを描く。コールテンペストは、1つしかありません」
絶対不可侵の神の乗機と呼ばれたり、他方、悪魔の乗機と呼ばれたりしたシムーン。神に祈る巫女であるのか、それとも、他国の兵士を殺戮する戦争の道具なのか、との問いかけを自他から幾度となくなされたコール・テンペスト。そういった二律背反に答えを出してくれたのは、意外にもオナシアであった。その言葉を聞いたネヴィリルは、喜びの涙を頬に伝わせる。
他方、死者に捧げる田園のリ・マージョンを描くという、謂わば「巫女らしい」仕事に従事していた残りのコール・テンペストの面々の下にも、敵国の爆弾兵器が飛んでくる。祈りの為のリ・マージョンを解除し、攻撃・撃墜用のリ・マージョンを描くことを余儀なくされるわけだ。こちらでも、彼女らが祈りと残酷さと、その矛盾する双方を内包した存在であることが描かれる。
オナシアの言葉を聞き、再びシムーンに乗ったネヴィリルは、かつてない程に晴れやかな表情をしていた。
また、この回はドミヌーラが活躍(暗躍?w)し始めた回でもあった。
- シムーン 第10話 「籠の鳥」
ドミヌーラ格好いい。ここら辺で、やっぱり彼女が単なるシヴュラではないことが分かり始めるか。
マミーナが名誉挽回し始める辺りでもある。
アーエルとリモネの組み合わせも結構面白いなぁ。
敵の待ち伏せを見抜いて颯爽と出撃するネヴィリルもようやくシヴュラ・アウレアらしい所を見せ始め、結果的にロードレアモンとマミーナも仲直り。
色んなキャラに焦点が当たってくるこの回は結構好みのお話だった。
- シムーン 第11話 「共同戦線」
うーん…やっぱりフロエはこういう役どころかぁ…。あんまりこの娘は脚本的に恵まれていない気がするのは私だけだろうか…。
生粋の百合教徒は、このお話にどういう感想を抱いたのだろう。かくいう私も、男性の大群の前にシヴュラ達が曝露されることに一抹の嫌悪感を覚えてしまった人間ですがw
- シムーン 第12話 「姉と妹」
ここから15話までは岡田麿里脚本がしばらく続く。
マスティフとフロエの破局について詳細に描かれることはなかった。しかし、彼が自分たちを守ってくれたフロエを傷つける言動や態度を見せたのであろうことは想像に難くない。それでもある種平然として見せていられる彼女は、ある意味強い、のかも知れないし、或いはカイムやフロエ自身もそう言っているように、「たったそれだけ」の恋情だったのかも知れない。
…雷を怖がるロードレ可愛いなぁもう!!
そのあと幼いリモネにかこつけて彼女を布団に招こうとするその行動、嫌いじゃないぜ。そういえば、リモネが髪を解いてるのはこれが初めて、かな。ロードレの子守歌も、いつかもっとちゃんと聞いてみたい所。
あ、私はロードレが髪を切る前から彼女を好きでしたよ!(強調)
今の時点でコール・テンペストの好きキャラを上から順に3人挙げるとしたら、ロードレアモン、リモネ、ドミヌーラ、かなぁ。
アルティとカイムが関係を持ったのは、戦争の始まる前夜だったのか。血の味を「あの時と同じ味」と称するカイムは、恐らく「あの時」のアルティの血のことを言っているんだろう。自分の血ではなく。
「抱き締められて強くなる」のではなく、「お互いに強くなれた時にこそ、本当の意味で抱き締めあえるのだ」とアルティに述べるネヴィリル。アーエルとネヴィリルの関係にも同じことが言えるか。
そのアーエルに対して、ネヴィリルの「あなたの瞳に映っているのは私ではなく、永遠に年を取らない自分自身の姿だ」との言葉。今の時点では、この言葉の真意は分からない。
- シムーン 第13話 「理(ことわり)」
空気読まないキャラ大賞ぶっちぎりのNo.1を差し上げたくなるほどのアーエルの傍若無人っぷり。
いきなり「翠玉のリ・マージョンやろうぜ!!」はマジでないわ…。
アーエルの話を聞いた後、ドミヌーラに軽くキスをして感想を問うリモネ。何だかんだで、この2人もいい組み合わせになって来たよね。ドミヌーラも、まだ何か(悪い言い方をすれば)リモネを利用して為さねばならないことが残っているからこそ、答えを返さずリモネを帰したあとのあの複雑な表情なのだろうし。また、このきっかけとなった会話がフロエ→アーエル→リモネ、と伝わっていっているのも面白い。
おまけ程度にフロエとロードレの関わりもあった。あぁ見えて怒ると怖いのかロードレアモンw
幾ら彼女の考え方に正しい面があったとしても、ラストのアーエルの「やっぱりあんたは私を必要としてるんだ」という発言は、私には「体は嫌がってても(ry」というレイプ魔の言葉と同種のものにしか聞こえなかった。
- シムーン 第14話 「冒さざるもの」
ワポーリフとリモネのアイキャッチ可愛い。
ドミヌーラの正体が明かされた。コール・デクストラの唯一の生き残り…。
解体されたヘリカルモートリスを見るなり、ワポーリフには知覚できなかった何かをそこに見て涙を滂沱させ震え、絶叫するドミヌーラ。かつて死んでいったコール・デクストラの面々が彼女には見えた、と考えるのが今の時点では最も妥当か。…だとしたら、「機体の損傷からして外に放り出されたとは考えにくい」アムリアも、どこに行ってしまったのか大体想像がつく。
ワポーリフがモリナスに好意を抱いている描写は、以前から片鱗はあった。
「シムーンはただの機械。神の乗機などではない」
この言葉を、少女の神秘性の解体、と受け取ってしまうのは今の時点では早計に過ぎるか。
しかし、ワポーリフの心情は、単なる一筋縄の心変わり、ではない。
シムーンを神の乗機と信じ、シヴュラと共に侵すべからざる神聖な存在だと信じていた頃は、彼女はフロエに対して一線を超えることが出来なかった。
その彼女が、神聖だと信じていたシヴュラ、モリナスを侵し、「シムーンは神の乗機」と言った彼女に対して、口づけと共に「シムーンはただの機械」と言い切り、シムーンの解体に向かう。シムーンを解体する行動は、宮国の発展のため、しいては、シムーンに乗って戦っている、自分の好きなモリナスを守るためだろう。ワポーリフは、モリナスを守るために、モリナスを傷つける行動をせざるを得なかった。そして、それこそが彼女の決断であり、だからこそ、モリナスに口付けをした際、彼女の頬を涙が伝ったのだろう。
(2011/07/30 16:09)